戸籍の附票とは?

戸籍の附票とは?暮らしの中で意外と使う書類


はじめに

相続手続きや不動産登記の場面で、「戸籍の附票を提出してください」と言われて戸惑った経験はありませんか?
普段の生活ではなじみの薄いこの書類、実は重要な役割を果たしています。本記事では、「戸籍の附票」とはどのような書類なのか、そしてどんな場面で必要になるのかをわかりやすく解説します。


戸籍の附票って何?

「戸籍の附票(こせきのふひょう)」は、戸籍に記載されている人が過去にどこに住んでいたかを記録した住所履歴の証明書です。
これは、住民票が「現在の住所」の証明であるのに対し、戸籍の附票は「本籍に紐づいた住所の変遷」を記録しています。

住民票の履歴は多くの自治体で一定期間しか保存されないため、過去の住所をさかのぼって証明したい場合には、戸籍の附票が有効な資料となります。


どんなときに必要になるの?

戸籍の附票は、主に以下のような場面で提出を求められます:

  • 相続手続き
    被相続人がどこに住んでいたのかを確認するために用いられます。
  • 不動産登記
    登記上の住所と本人の現住所が異なる場合、本人であることを証明するための資料として必要です。
  • 本人確認・身元証明
    住所を頻繁に移している場合など、本人確認資料として求められることがあります。
  • 家系調査や資料収集
    古い住所をたどる際や調査書類の補完資料としても有効です。

よくある誤解

誤解①:「住民票があれば附票は不要」

➡️ 住民票は現在の情報が中心で、住所履歴は限定的です。
一方、附票には本籍に基づく履歴が長期間記録されている場合もあります。

誤解②:「どこの役所でも取れる」

➡️ 住民票は現住所の自治体で取得できますが、附票は本籍地の役所でのみ取得可能です。

誤解③:「昔の住所はすべて記録されている」

➡️ 保存期間は原則5年。それより古い履歴は削除されていることもあります。
→ 必要になる前に早めに取得しておくのが安全策です。


取得方法とポイント

  • 請求できる人:本人、同一戸籍の人、または直系の親族
  • 取得場所:本籍地の市区町村役場
  • 取得手段:窓口/郵送/一部自治体ではコンビニ交付にも対応
  • 必要なもの:本人確認書類、本籍・筆頭者名、手数料(300~450円程度)

まとめ

戸籍の附票は一見するとなじみのない書類ですが、いざというときに役立つ**「過去の自分を証明するための資料」**です。
相続や登記のような人生の節目だけでなく、住所履歴を求められた場面でも活躍します。
住民票との違いや取得方法を知っておくだけで、トラブルや無駄な手間を避けられるでしょう。

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